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はじめに ~参戦までの経緯・準備編~

 きっかけは、昨年ファラオラリーのレイド部門に参戦したことから始まりました。

 昨年はレイド部門での参戦でしたので、競技選手が走るコースを、同じ様に試走することが出来ました。これは、本場のラリーを体験すると共に、トレーニングを兼ねた参戦でした。

 そのトレーニングの舞台で、競技6日目にクラッチトラブルにより、砂漠の中で立ち往生をしてしまいました。暫くの後、走行可能となり、暗闇の中をビバークへと向かいました。

 その暗闇の中で、自分達の車を照らしてくれたのが、真ん丸い大きな黄色い満月でした。その満月は、ずっと私の心の中に残り続けました。それは、まるで当時の自分の課題の大きさを映し出しているようでした。その時、これらの課題を克服して、翌年に競技部門で参戦することを決意しました。

コックピット

 昨年のラリー帰国後、早速翌年競技部門で参戦する為の準備が始まりました。

 当時は、ファラオラリーのスタート台に立つ為にクリアーしなければならない非常に多くの課題が、山積み状態となっていました。

 それらの課題とは、大まかに分けて次の通りです。

 1) 参戦するラリーカーは?新たに車両を購入し、1から作り始めるのか、それとも中古のラリーカーを購入し、ファラオラリー仕様にしていくのか?
 2) どのショップでお世話になるのか?
 3) 国際ライセンスの取得
 4) ナビゲーターは?
 5) 現地でのメカニックは?

 その後約11ヶ月の準備期間を経て、これらの課題を1つ1つクリアーしていきました。そして、再びファラオラリーの舞台に立つことになりました。今度は体験試走ではなく、実際の選手としての参戦です。私は、これまでにお世話になった方々の思いに感謝しつつ、日本を発ちました。

カイロのホテル
 
 約1年ぶりに宿泊ホテルであり車検会場となるカイロのホテルへ戻ってきました。“本当に戻ってきたんだな”というのが正直な感想であり、昨年の参戦から1年が経過した事を実感した瞬間でした。

 ホテルへ着くなりチェックインをしようとフロントで順番待ちをしていると、懐かしい顔の男性が声を掛けてきました。彼は、このホテルの支配人をしている人でした。私が昨年も来ていた事を覚えていてくれた様で、「1年ぶりだね、よく戻ってきたね。」と、歓迎をしてくれました。

 こうして、初めてのファラオラリー参戦であり、2度目の国際ラリー体験が、時を刻み始めました。

アレキサンドリアにて        ドバイの空港にて

テーマ : モータースポーツ - ジャンル : 車・バイク